クラウド会計に実力発揮させるためのコツ

Freee・MFクラウド会計といったクラウド会計ソフトを利用する場合、そのメリットを最大限に受けるためにやっておくべきことがあります。

クラウド会計の実力を発揮させ効果的に活用するためのコツをご紹介します。

クラウド会計の特徴

コツをご紹介する前に、クラウド会計の特徴を確認しておきましょう。

クラウド会計は、デジタルデータを取り込むことを得意としています。

会計ソフトで会計帳簿を作成する場合、帳簿はデジタルデータで記録されます。

一方で従来は、帳簿の基になる資料はレシートや通帳といった紙の資料が大半で、その内容をパソコンの会計ソフトへ入力していました。

つまりアナログ(紙)で記録された取引を、入力作業によりデジタルデータに変換していたことになります。

しかし現在では発生した取引が既にデジタルデータになっていることがほとんどです。(キャッシュレス化の流れでその傾向はより加速することでしょう。)

クラウド会計は、そのような既にデジタルで存在しているデータをそのまま取り込むことを得意としているのです。

そのため「入力作業によるデジタルデータへの変換」といった手間を大幅に削減することができるのです。

このようなクラウド会計の特性を把握して上手に使いこなすことで、業務効率を向上させることが可能です。

クラウド会計の流れ

クラウド会計活用のためのコツ

クラウド会計を活用するためには

  • 預金口座はインターネットバンキングで自動連係する
  • 経費の支払いはカード決済をメインにする
  • プライベートと事業を切り離す

この3つが効果的です。

1.預金口座はインターネットバンキングで自動連係する

クラウド会計の大きなメリットとして銀行口座とのデータ連携があります。

これは日付や入出金額、取引先といった口座の取引明細をクラウド会計ソフトに自動で取り込み、そのデータを会計帳簿の作成に利用するというものです。
日付や金額を入力する必要がなくなるため、手間がかからないうえに人為的な入力ミスも防ぐことができます。
クラウド会計ソフトを利用するうえでその効果は絶大ですので、銀行口座のデータ連携は強くお勧めします。

この銀行口座データ連携を行うためには、インターネットバンキング又はネット銀行を利用している必要があります。
具体的には次の通りです

  • 都市銀行等の口座については、インターネットバンキングのサービス利用申込をする。
    (法人口座の場合は月額利用料が発生します)
  • 楽天銀行、ジャパンネット銀行等のネット銀行の口座を開設する。
    (月額利用料は発生しませんが「実店舗がない」「公共料金等の引き落とし口座にできない場合がある」といったデメリットもあります)

データ連携していない口座については、通帳の印字を参照しながら日付・金額を打ち込んでいくことになります。

複数の口座を持っている場合、利用頻度が低い(取引が少ない)口座については手入力にするという判断もありますがメインの口座はデータ連携できるようにした方がよいでしょう。

2.経費の支払いはカード決済をメインにする

次にお勧めするのは消耗品の購入や飲食代といった事業で発生する経費の支払いにクレジットカードを活用することです。

クレジットカードの利用明細をweb上で確認できるようにしておくことで、消耗品の購入や飲食代といった日々の取引の記録が自動的にデジタルデータ化されていきます。

これにより銀行口座と同様、クラウド会計にデータとして取り込まれますのでレシートを見ながら日付や金額を入力するといった作業が不要になります。

また、これはクラウド会計に限った話ではありませんが、クレジットカードに経費を集約することで経費の計上漏れを防止できるというメリットもあります。

現金支払のレシートで経費管理している場合、レシートを紛失したり、そのレシートの存在自体を忘れてしまったりして経費の計上が漏れてしまうといった可能性もあります。

クレジットカードで経費を支払えば必ずカード支払明細書に集計されてくるため、そのような計上漏れの心配がなくなります。

3.プライベートと事業を切り離す

こちらは主に個人事業主の場合になります。

これまで説明してきた「ネットバンキングできる銀行口座」「クレジットカード」を既にプライベートで利用しているような場合でもプライベート用とは別に事業専用のものを用意することをお勧めします。

新たに別の口座・カードを作成する手間はかかりますが、管理のし易さが大幅に変わってきます。

仮に、プライベート・事業を両方とも同じ口座等で利用した場合、クラウド会計に取り込まれてくる取引データ(入出金や支払い)も、事業だけでなくプライベート分まで含めて自動連係されることになります。

そうすると取引1件ずつについて「これは事業かプライベートか?」を判断して、区別する作業が必要になってしまいます。(当然、プライベート分は経費とすることができません)

同一口座の場合

これでは手間が余計にかかりますし、時間が経過してから整理しようとすると記憶もあいまいで非常に大変です。

そこで事業専用の口座・カードを用意して支払い時に使い分けることで、プライベートと事業の区別が予めできている状態でデータ連携されます。

そのため区別する作業が不要になり便利です。

別口座の場合

まとめ

クラウド会計の実力を発揮させ効果的に活用するためには

  • 可能なものはデータ連携する(銀行口座・カード)
  • プライベートは区別して、事業専用にする

といったことが有効です。

上手に利用して業務効率を向上させましょう!